東京銀座・ミキモト本店・6階ミキモトホールにおいて、「子供たちに愛されたアメリカ人形展」が開催されている(会期12月6日まで)。


この展覧会に出品されているのはライフスタイルジャーナリスト小林恵氏がコレクションした1830年代から1930年代までのアメリカ人形約100点であるが、その中に3点の乳母車がある。そしてその一つは、福沢諭吉が2度目の渡米で持ち帰り、当センターが所蔵している日本最古の乳母車とされるものと同型であることが確認された。


小林氏はこれを1979年にバーモント州のコレクターから入手されたといい、製造者のジョール・エリスは、乳母車の端材でアメリカ人形を制作、販売したことから、アメリカ人形の歴史を語る上でも重要な乳母車なのだという。


さらに、同型の乳母車はアメリカのクーリッジ大統領が幼少時使用しており、それがフォード博物館の所蔵に帰しているという。フォードの自動車のデザインのヒントにもなったと伝わっているとの話もあるという。


乳母車が繋いだ興味深い余話として、さらに調査をしてみたい。(都倉)


「子供たちに愛されたアメリカ人形展 手作りから産業化への100年史 ―1830~1930年代― 小林恵コレクション」

とき 2011年11月17日(木)~12月6日(火)  11:00~19:00
ところ ミキモト本店・6階ミキモトホール =入場無料=
     中央区銀座4-5-5 Tel 03-3535-4611
主催 ミキモト
後援 アメリカ大使館
協力 ケイラインロジスティックス株式会社
    凸版印刷株式会社
    文化学園 文化出版局


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会場の様子

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ジョール・エリスの乳母車